公開日:2026.7.23
「聞いていいんだ」が未来を守る ~相談できる子に育つ関わり~
「聞いていいんだ」が未来を守る
~相談できる子に育つ関わり~
「困ったら相談してね。」
子どもによく掛ける言葉です。
もちろん、大切な言葉です。
でも、これは相談する力が身についている子に有効な言葉。
その前に必要な「相談する力」は「困ったら相談してね」と伝えることで身に付くものではありません。
日々の関わりの中で、
「聞いてもいい。」
「分からないと言っても大丈夫。」
「困った時には誰かを頼っていい。」
そんな安心を積み重ねることで、少しずつ育っていく力です。
だから、「困ったら相談してね」の前に
相談できる子に育つ関わりなのです。
「困った」に気付けることが第一歩
大人は、自分が困っていることを自覚し、「相談しよう」と考えることができます。
しかし、子どもは発達の途中です。
何となくモヤモヤする。
イライラする。
泣いてしまう。
身体が動かなくなる。
そんな状態でも、自分が「困っている」と気付いていないことが少なくありません。
だからこそ大人は、
「何か困っていることはあるかな?」
「どうしたらいいか分からなくなったのかな?」
と、子どもの気持ちを整理する手助けをすることが大切です。
困ったことに気付ける力。
それは、相談する力の土台になります。
「聞いていい」が育つ毎日の関わり
子どもは、毎日の小さな経験から学んでいます。
「なんで?」
「どうすればいいの?」
そんな風に質問したり、聞き返したりした時、
「あとで。」「そのうち分かる。」
「ちゃんと聞いて。」
「さっき言ったでしょ。」
などと言われれば、
「もう聞かない方がいいんだ。」
と思ってしまうかもしれません。
反対に、
「分からなかったんだね。」
「ちゃんと聞き返すことができたね」
「今度は、こうすると良いよ。」
そんな関わりを積み重ねることで、
「分からない時は聞いていい。」
という安心感が育っていきます。
相談する力は、このような日常の積み重ねの中で育まれていくのです。
子どもは、大人をよく見ています
子どもは、大人が思っている以上に周りを見ています。
忙しそうなお母さん。
疲れているお父さん。
そんな様子を見て、
「今はやめておこう。」
「後でいいかな。」
と、自分の気持ちをしまい込むことがあります。
また、相談した時に親が悲しそうな顔をしたり、必要以上に心配したりすると、
「話さない方がよかった。」
「お母さんを困らせてしまった。」
と感じてしまうこともあります。
子どもは、相手を思いやる気持ちが育ってくるからこそ、相談をためらうこともあるのです。
「困ったら相談してね」の前に
私たちは、つい
「困ったら相談してね。」
と言います。
でも、その前に必要なのは、
「困ったことに気付けること」
「聞いても大丈夫と思えること」
「話したら受け止めてもらえたという経験」
ではないでしょうか。
これらが積み重なって初めて、
「困ったら相談しよう。」
という行動につながります。
未来を守るのは、安心の積み重ね
子どもが小さいうちは、大人が守ってくれます。
けれど、成長すれば、自分で判断し、自分で助けを求める場面が増えていきます。
だからこそ育てたいのは、
困ったことに気付き、必要な時に「聞いていい」「相談していい」と思える力。
それは、一度教えれば身に付くものではありません。
毎日の何気ないやり取りの中で育まれる、生きるための大切な力です。
子どもが安心して「聞いていいんだ」と思える関わりは、
きっと未来の子ども自身を守る大きな力につながっていくことでしょう。
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